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トム・チット・トット
トム・チット・トットトム・チット・トット
(2006/04)
ジェイコブズ

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初版は1978年。小学館の「世界のメルヘン絵本」というシリーズの中の1冊でした。


2006年にブッキングから復刊しましたが、現在は また品切れとなっています。



母親の言葉を取り違えて、パイを全部食べてしまった 少々頭の悪い娘が、ひょんなことから王様の妃になることに。


1年のうち11ヶ月は 好きなものを食べて、好きなものを着て、好きな者と付き合って 遊んで暮らしてもいいが、最後のひと月は 毎日5かせずつ糸を紡がなければならない。

それができなければ首を斬る。


そんな条件のもと、妃になった娘が、案の定 11ヶ月後に泣いていると、黒い小鬼が現れて 代わりに麻を紡いでやろうと言います。


「それで、おれいは?」


「おれの名まえを あててみい。毎ばん 三かいまで言わせるよ。だけど、ひと月しても あたらなかったら、おまえはわしのものだ。」



約束通り、毎朝 麻を取りに来て、毎晩 5かせの糸を持って来る小鬼に、お妃はいろんな名前を言うのですが、ちっとも当たりません。


とうとう、ひと月が終わるまで あと1日という日になって…




他に「ちっこい ちっこい」を収録。


イギリスの民話です。


類話に、グリム童話の「ルンペルシュティルツヘン」があります。

私には こちらのほうが子どもの頃から馴染み深く、「トム・チット・トット」というのは この絵本で初めて知りました。


「ルンペルシュティルツヘン」で小人がお妃に要求したのは「お妃が最初に生んだ子ども」でしたが、「トム・チット・トット」では お妃自身です。


また、日本の昔話「大工と鬼六」も、鬼の名前を当てるお話ですが、こちらは大工の目玉。


子どもの頃、この手の昔話を読むたびに「どうして名前を当てられたら魔物が力を失くすんだろう?」と不思議に思いましたが、「本当の名前を呼ぶことは その者の霊的人格を支配すること」というような思想が世界各地にあることを後に知ると、お伽噺は侮れないと思うようになりました。


荒唐無稽なようでいて、その中に真実を隠していることもあります。




この絵本、スズキコージさんの絵が ものすごいインパクトで、子どもの頃に この絵本に出会っていたら、強烈に記憶に焼き付いたに違いありません。


不思議と、子どもは 不気味でナンセンスなものを好む傾向があるようで。


子どもの頃に この絵本を読んだという人たちのコメントに、「怖いのになぜか何度も手にとってしまった」という内容のものを よく見かけました。


この「怖い」というのは、表題作の「トム・チット・トット」より 寧ろ同時収録の「ちっこい ちっこい」の方でしょうか。



むかし、ちっこいちっこい村の ちっこいちっこい家に


ひとりの ちっこいちっこい 女が、住んでいました。




この「ちっこい」というのは、絵を見る限りでは 小人サイズの「ちっこい」で、蟻が犬くらい、かたつむりなんか両手で抱えるほどの大きさです。



さて ちっこいちっこい女が、ちこちこっと 行くと、


ちっこいちっこい門に きました。




同じ言葉の繰り返しがおもしろく、それでいて なにやら薄気味悪いお話です。


墓石の上に骨を見付けて、


「このちっこいちっこい ほねは、


わたしのちっこいちっこい 夕はんの


ちっこいちっこい スープになるわ。」



とは、シュールすぎて理解できないセンスですが、なぜかこういうお話ほど 子どもは喜びます。


これ、うちの娘がちっこいうちに、是非とも読み聞かせたかった!


ちっこいちっこい声で読んでいって、最後の あの一言を大声で読んだら、きっと大ウケしたと思います。



そうそう、怖いといえば、「トム・チット・トット」も やっぱり かなり怖いかも。


あのお妃、最初の1年は小鬼のお陰でやりすごしたけど、翌年からはどうしたのでしょう?


元来が怠け者で、糸紡ぎのことは何も知らないというのに。


痛快な結末の、その続きを想像すると、なんだかぞっとします。


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[2012/07/02 16:49] その他の絵本 | トラックバック(0) | コメント(2) | @
せんにょのおくりもの
せんにょのおくりもの―ペロー(フランス)のはなし (1977年) (絵本ファンタジア)せんにょのおくりもの―ペロー(フランス)のはなし (1977年) (絵本ファンタジア)
(1977/10)
小出 正吾安久利 徳

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最近は「妖精」と訳されることが多いのか、おとぎ話の中で「仙女」という言葉を見なくなりました。
私が子どもの頃に読んだ外国の童話には、よく登場したんですけど。
「シンデレラ」とか「ピノキオ」とか「いばら姫」とか…。


この「せんにょのおくりもの」はペローの童話。
訳によっては、タイトルが「仙女たち」だったり「宝石姫」だったりします。
私が昔読んだものは絵本ではなく、子ども向けの全集の中の一冊に収録されていた「仙女たち」でした。


某SNSの絵本のコミュニティで、この絵本を探しているかたがいらっしゃって、内容を見ればペローのあのお話だという見当はつくのですが…。
こういった童話はいろんな訳でいろんな出版社から絵本が出ていたりするので、画家の名前か、せめて表紙の絵の特徴など、何か決め手になるものを覚えていないと探すのがとても難しいのです。


幸い、「シンデレラ」や「白雪姫」ほどメジャーなお話でもないので、そのかたが読んだという時期を考慮すれば候補がかなり絞れました。
Amazonには画像がありませんが、ある古本屋さんのサイトで見つけたこの絵本の表紙が、いかにも小さな女の子が惹かれそうな綺麗な絵だったので、「この本では?」とお知らせしたところ「間違いありません!」と、とっても喜んでいただきました。


さて、その内容は

あるところに、お母さんと二人の娘が住んでいました。
定石通り、お母さんは姉のほうばかりを可愛がり、美しくて気立ての良い妹には辛い仕事を押し付けています。

ある日、泉に水を汲みに行った妹は、みすぼらしいおばあさんに出会い、「水が欲しい」と言うおばあさんに、望み通りに水を飲ませてあげました。
すると、そのおばあさんは実は仙女で、優しい娘に「話すたびに言葉と一緒に花や宝石が出てくる」という贈りものをくれるのです。

家に帰った妹の口から、言葉と共に薔薇の花や真珠やダイヤモンドが零れ落ちるのを見たお母さんは、姉娘にも同じ幸運をと、銀の水入れを持たせて泉へ行かせるのですが…。

「水を飲ませてほしい」と言ってきたのがおばあさんではなかったため、断った姉は、「話すたびに口から蛇や蛙が出てくる」という贈りもの(?)をもらってしまいます。

逆恨みしたお母さんの理不尽な仕打ちで家を追い出された妹が、森の中で泣いていると、そこに狩から帰る途中の王子さまが。
美しくて気立てが良い上に、話すたびに口から花や宝石が零れ落ちるという宝物のような娘は、当然王子さまのお妃になりました。


グリム童話にも類話があって、そちらは仙女ではなく、森の中の三人の小人。
妹の口から出てくるのは花や宝石ではなく、金貨です。
王子さまのお妃になってめでたしめでたしではなく、まだ続きがあって、しかもそれがかなり怖いので、絵本にするならやっぱりペローの「仙女の贈りもの」のほうがいいですねぇ…。


安久利 徳さんの描く主人公の娘は、60~70年代のファッション誌のモデルのような美人です。
ちょっと、外国の画家が描いたような感じ。


ところで、この絵本を読んだ後、うちの娘が何と言ったかというと

「…これ、絵で見ると綺麗だけど、口からそんなもんが出てきたら、気持ち悪くない?」

…べつに、唾液まみれで出てくるわけじゃないと思うよ。

「えー。でも、やっぱりやだ。喋るたびに口からザラザラ出てきたら、会話にならないじゃない。蛇や蛙よりマシだけど。」

だから、ゲロじゃないって!
「口から」っていうのは言葉のアヤで、どこかの異空間からぽっと出てくるんだよ、きっと。

「えー。でも…」


…結論として
「やっぱりそんな贈りものはいらん」そうです。

しかし、娘よ。
私が初めてこのお話を読んだ小学生当時、そんな妙にリアルな想像はしなかったぞ…。


追記: 我が子の感想がミもフタもなくて、なんだか申し訳なくなってきました(^^;
実際のところ、このお話は、優しい娘が紡ぎ出す美しい言葉を花や宝石に例えたんだと思います。
思いやりに溢れた美しい言葉は、宝石よりもよっぽど価値がありますから、たとえその口から宝石など出なくとも、優しい娘はちゃんと幸せを掴んだことでしょう。

逆に、意地悪な姉娘の言葉を蛇や蛙に例えたのは…
蛇と蛙に失礼な気がします(^^;

一般的に、人が嫌悪感を抱きそうな、わかりやすいものにしたんでしょうね~
蛇、蛙に加えて、本によっては毛虫や毒虫というパターンもあったような気が…。


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[2009/09/18 15:52] その他の絵本 | トラックバック(0) | コメント(2) | @
サンタクロースっているんでしょうか?
サンタクロースっているんでしょうか?サンタクロースっているんでしょうか?
(2000/11/27)
東 逸子

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サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?



八歳の少女バージニアの質問に、ニューヨーク・サン新聞社は社説を以って答えました。
百年余り前のアメリカで、実際にあったお話。
これは、その社説を絵本にしたものです。


上記のような質問を投げかけられたバージニアの父親は、「新聞社に聞いてごらん。」と言ったそうです。
こんな難しい質問を丸投げされた新聞社と、社説を任されたフランシス・P・チャーチ記者には心から同情しますが、それがきっかけでアメリカの新聞史上もっとも有名な社説が書かれることになったのですから、世の中、何がどう転ぶかわかりません。


「この手紙のさしだし人が、こんなにたいせつなしつもんをするほど、わたしたちを信頼してくださったことを、記者いちどう、たいへんうれしくおもっております。」


社説の最初のほうにあるこの一文。子どもの切実な問いかけに真剣に答えようという姿勢とともに、私はなぜか、チャーチ記者がこっそりウィンクしているような茶目っ気を感じるのです。


さあ、彼はいったい何と答えたのでしょうか?


この社説は今も、クリスマスの時期が近づくと、アメリカのあちこちの新聞や雑誌に掲載されるのだそうです。
バージニアも、彼女のお父さんも、社説を書いたチャーチ記者でさえ、きっと想像もしなかったでしょうね。
ましてや、海の向こうの国で絵本になるなんて!


社説が書かれて一世紀を経た今、絵本というかたちで私の目の前にある不思議を思います。
一人の少女の質問に対する、真摯で愛情あふれる答えが、多くの人の心を揺さぶった結果がこの絵本なのだとしたら、チャーチ記者の言うとおり、確かにこの世界は、目に見えない美しいもので満ちているのでしょう。


絵本と呼ぶには、少し挿絵が少ないかもしれません。
でも、東逸子さんの描く天使や妖精や雪の結晶は、モノクロで刷られていてもメタリックな印象で、光がこぼれてきそうです。
ちいさくて薄い絵本ですが、この中にはとても大切なものが詰まっています。


子どもばかりでなく、かつては子どもだったおとなにもおすすめの、クリスマスの絵本です。

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[2007/11/11 11:39] その他の絵本 | トラックバック(0) | コメント(4) | @
ソラノオハナシ
福音館書店の月刊絵本「こどものとも」には、「絵本のたのしみ」という折り込み付録がついています。
昨日お話した「なおみ」の付録には童話作家のあまんきみこさんが随筆を寄せていらっしゃいました。


小学二年生の頃、通っていたバレエ教室に置いてあった絵本にまつわるお話です。
バレエ教室は幼稚園で、幼稚園生の読む絵本がたくさん置いてあり、その中の一冊をあまんさんは「ひみつの宝物」にしていたそうです。
その絵本を見ることは、それほど好きでもないバレエのお稽古に通う楽しみのひとつだったと、当時を振り返っていらっしゃいました。


その絵本というのが、フレーベル館のキンダーブック「ソラノオハナシ」です。
ちいさな男の子が箱車にのって空に行って、帰ってくるお話です。


月の夜に、箱車は静かな村の上を飛び、山を越え、野を越え、森でふくろうに出会います。
そして、たくさんの星々の間を行き、おひさまや雷の子どもたちや風の神さまにも出会います。
雨の国では雨の子どもたちと輪になって歌い、最後は雨つぶと一緒に地上に帰ってきました。


ヤマ モ、 モリ モ、 イヘ モ、
ヒッソリ トシテ、 チャウド、
ウミ ノ ソコノ  ヤウ ニ
シヅカナ  ムラ ヲ、
シヅカニ  ススンデ  ユキ マシタ。



箱車が空へと上がって行くシーンです。
私の田舎は灯りが少ないので、満月の夜外へ出ると周りが蒼く蒼く見えました。
いつもの夜は見えない遠くの木々や山の稜線がぼうっと蒼く見えて、ほんとうに海の底のようなのです。


そうして、月のない夜には降るような星空が見えた田舎の夜を思い出させてくれる、素敵な絵本でした。


フレーベル館 昭和十四年七月二十日 発行
吉澤廉三郎/画 
西崎大三郎/文
定価 金三十五銭

七十年近く前の日本にこんな絵本があったのですね。

ソラノオハナシ


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[2007/07/31 14:54] その他の絵本 | トラックバック(0) | コメント(0) | @
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