100万回生きたねこ
100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))
(1977/01)
佐野 洋子

商品詳細を見る


100万年も しなない ねこが いました。
100万回も しんで、 100万回も 生きたのです。
りっぱな とらねこでした。




言わずと知れたロングセラー絵本ですが、手に取るきっかけがないまま、おとなになってしまいました。
ひねくれ者なので、流行りのものは元より、ロングセラーと聞いても、それだけでは読む気にならないのです。
余程趣味の合う人に勧められるか、心惹かれる書評でも読まない限り、手に取ることもないまま通り過ぎるのが常でした。


やっとこの絵本を読んだのは、20代も半ばを過ぎてからのこと。
普段は京極夏彦などを読んでいて、絵本には縁のなさそうな弟が、何かの折に「とてもよかった」と言っていたのを思い出したのでした。
本屋さんの絵本コーナーで、立ち読みしていたら不覚にも泣いてしまって、そそくさと涙をぬぐいつつ、買って帰りました。


これはほんとうに子供向けの絵本なのか?と、まず思いました。
(絵本ですからあたりまえですが)これほど平易な文章で、これほど深い内容のお話が書けることに驚いたのです。


何度も何度も生まれ変わりを繰り返す猫は、ある時は王さまの猫であり、船乗りの猫であり、手品師の猫であり、泥棒の猫であり…。
どの飼い主も猫を可愛がり、死んだ時には泣きましたが、猫は一度も泣きませんでした。
誰一人として、好きではなかったのです。



あるとき、ねこは だれの ねこでも ありませんでした。
のらねこだったのです。
ねこは はじめて 自分の ねこに なりました。
ねこは 自分が だいすきでした。




りっぱな野良猫になったトラ猫は、「おれは、100万回も しんだんだぜ。」というのが口癖で、自分に群がる猫たちのことをちょっと見下していました。
猫は誰よりも自分が好きだったのです。


そんな猫が変わったのは、誰も彼もが自分にちやほやする中、自分のことを見向きもしない美しい白い猫に出会ってから。
猫ははじめて、自分よりも好きなものを見つけたのです。


最後の一文を読んだ時、「もう、探さなくてもよくなったんだ」と思いました。
生きていく上で、自分に決定的に欠けていた大切なものを、猫は無意識に探して、旅をするように生き死にを繰り返していたのだと。

読む人によって受け取り方は様々でしょうが、20代半ばの私は、そんなふうに思ったのでした。


それにしても、佐野洋子さん、こんなすごいお話を書いちゃったら、その後書くものに困らないのだろうかと、余計な心配までしてしまいます。
この本の初版が出てから30年、その間にたくさんの絵本を出していらっしゃるのですから、要らぬ心配だと知りつつも。

ブログランキングに参加しています。お気に召しましたらぽちっとお願いいたします。
くつろぐブログランキング参加中。お気に召しましたらぽちっとお願いいたします。
にほんブログ村ランキング参加中。お気に召しましたらぽちっとお願いいたします。
スポンサーサイト

テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学

[2007/11/19 14:34] 佐野洋子 | トラックバック(0) | コメント(4) | @
| ホーム |

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

お世話になってます

【ほんぶろ】~本ブログのリンク集

RSSフィード

BlogPeople

フリーエリア

楽天市場のおすすめ商品

フリーエリア

おすすめお小遣いサイト


おすすめアンケートサイト

メールで送られてくるアンケートに答えてポイントGET! 貯まったポイントは換金できます。 マクロミルは事前アンケートがたくさん届くので、1~2ヶ月で500円貯まりました。

マクロミルへ登録

アフィリエイト

PageRanker