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三月ひなのつき
三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ) (福音館創作童話シリーズ)三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ) (福音館創作童話シリーズ)
(1963/12/01)
石井 桃子

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子どもの頃、お雛さまを持っていなかった私は、友だちの家に飾られた段飾りのお雛さまが羨ましくて仕方ありませんでした。
母は、お雛さまの代わりに、私が生まれた時にあちこちからお祝いにいただいた、ガラスケースに入った日本人形を飾ってくれました。
そのことについて文句を言ったことは一度もありませんが、ほんとうは私も、緋毛氈の上に並ぶお雛さまが欲しかったのです。




このお話に登場する、よし子という十歳の女の子も、お雛さまを持っていません。
二年前にお父さんが亡くなり、お母さんと二人暮らしという経済的事情もさることながら、お母さんが昔持っていたお雛さまへの愛着が強すぎるためでした。
空襲で焼けてしまった、「寧楽(なら)びな」という木彫りのお雛さまがあまりにも素敵だったので、お母さんは、どんな人形を見ても納得できないのです。




「寧楽びな」は、お母さんのおばあさんが、隣に住む人形作りの職人さんに頼んで作ってもらったもの。
転勤の多い父を持つ孫娘のために、引っ越しの時に持ち運びがしやすいようにと、考えに考えて選んだものでした。
毎年毎年、お母さんは、このお雛さまを飾るのをどんなに楽しみにしていたことか。
箱をひとつ開ける度、中から出てくる人形たちや、ちいさなお道具の描写はため息ものです。
こんなお雛さまなら、飾るのはさぞかし楽しかったことでしょう。



そんなお母さんの大切な思い出を知っているから、よし子はなかなか「お雛さまを買って」とは言い出せません。
でも、ある日とうとう、三光ストアで見たお雛さまを買ってほしいと言った時、お母さんの答えを聞いて、よし子の気持ちは爆発してしまうのです。


「やすっぽいのでいいのよ!安っぽい、金ぴかので あたしはいいの!」


だって、お母さんは子どもの頃、素敵なお雛さまを持っていたけれど、よし子は話に聞くだけなのですから。
もうこの世にはない、話に聞くだけの素敵なお雛さまより、ほんものの、自分のお雛さまが欲しいのです。




二人でお雛さまを見に行ったデパートの食堂で、お母さんがよし子に語る言葉


「おかあさんは、あなたのブラウスひとつだって、そまつに考えてぬったことないわ。あなたのために似あうようにと思ってぬうわ。」


よし子のお母さんと同じように、ミシンの内職をしていた母の後ろ姿と重なって、胸が詰まります。


お雛さまへのこだわりは、彼女の生き方にも繋がっているのでした。
お母さんがよし子に渡したかったものが、お雛さまを通して見えてくるようです。



さあ、その年のお雛祭り、よし子の家にやってきたのは、どんな人形だったでしょうか?



この本の初版は、1963年。
日本は高度経済成長期の真っ只中です。
その頃に子ども時代を過ごされた方には、懐かしさや共感を覚えるくだりが、たくさんあるのではないでしょうか。

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テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

[2008/03/03 16:34] 石井桃子 | トラックバック(0) | コメント(0) | @
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