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きつねの窓
きつねの窓 (おはなし名作絵本 27) きつねの窓 (おはなし名作絵本 27)
安房 直子 (1977/01)
ポプラ社

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「ゆびを そめるのは、とても すてきなことなんですよ。」



「天の鹿」では桔梗の花がとても印象的な使われ方をしていましたが、安房直子さんに桔梗といえば、やはり「きつねの窓」でしょうか。


通いなれた山道のはずが、突然見たこともない桔梗の花畑に出てしまい、立ちすくむ主人公の「ぼく」
ちらっと目の端を過った白い子ぎつねを追いかけているうちに、ふいに一軒の染物屋の前に出ました。
紺の前かけをした男の子の店員が「いらっしゃいまし」と出迎えます。


先ほどの子ぎつねが化けたのであろう男の子は、「ぼく」にお茶を出した後、「おゆびを おそめいたしましょう」と不思議なことを言い出しました。
子ぎつねは、親指と人差し指を桔梗の青に染めた両手を寄せ、四本の指で菱形の窓を作って見せます。


「ちょっとのぞいてごらんなさい」と言われた「ぼく」が覗き込むと、窓の中には見事な白ぎつねが、しっぽをゆらりと立てて座っていたのでした。


「これ、ぼくの かあさんです。」


ずうっと前に鉄砲で撃たれたのだという母ぎつねのことを、子ぎつねは淡々と語ります。


「それでも ぼく、もう一度 かあさんに あいたいと思ったんです。
死んだ かあさんの すがたを、一回でも見たいと 思ったんです。
これ、人情って いうものでしょ。」



喪われたもの、二度と取り戻せないものへの狂おしいほどの憧憬は、淡々と語られるからこそ胸を衝かれます。
やさしい桔梗の花たちに教わって、桔梗の花の汁で指を染めてから、もうさびしくなくなったのだと子ぎつねは言いました。


子ぎつねと同じようにひとりぼっちだった「ぼく」もまた、そんな窓が欲しいと心から願いました。
指を染めた代金に鉄砲が欲しいと言われても、惜しくないと差し出せるほど、彼にももう一度見たいと願うものがあったのでした。


きっと、「ぼく」はもう二度と、鉄砲を持とうとは思わないのでしょう。


青くはなくなった指で、時々窓を作っては、もう一度見えやしないかと覗いてみる癖ができてしまった彼に、そんなことを思いました。


このお話は教科書にも採用されたことがあるそうですから、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
そして、主人公の「ぼく」と同じように、両手の親指と人差し指で菱形の窓を作って覗いてみた方もいらっしゃるのでは?


読んだ後には少しの寂しさと、懐かしさ、そして透き通るような青が心に残る、忘れられない物語です。

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テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学

[2007/09/26 16:06] 安房直子 | トラックバック(0) | コメント(1) | @
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