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燈火節
燈火節―随筆+小説集燈火節―随筆+小説集
(2004/11)
片山 広子松村 みね子

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昨日、「シャンドルール」とは「燈火節」という意味だとお話ししましたが、こちらは片山廣子さんの随筆集。
燈火節とは、アイルランドの聖女ブリジッドの祝祭、カトリックでは聖母マリアの潔めの式を祝う日だそうです。


片山廣子さんは歌人であり、戦前「松村みね子」の筆名でアイルランド文学の翻訳もしていました。
堀辰雄の「聖家族」のモデルであり、芥川龍之介が想いを寄せていたといわれる才媛です。


熊井明子さんのエッセイで「燈火節」のことを知り、ずっと探していましたが、元版は昭和28年暮らしの手帖社刊。そうそう見つかるものではありません。
たまに古本検索サイトで見かけるこの本には、私などにはとても手が出ないお値段がつけられていました。


月曜社から復刊すると聞き、それが「燈火節」ばかりでなく他の随筆や小説、童話なども加えた800ページにも及ぶ分厚い本で、価格は6090円だと知った時も迷わず購入しました。
懐は寂しくなりましたが、元版につけられた古本の相場よりはずっと安かったのです。


そうして、やっと私の手元にやって来たこの本は、期待を裏切らない美しい随筆集でした。
「乾あんず」という章の一節が殊更美しく、匂い立つような文章で綴られています。
雨の日に庭を見ながらお茶を淹れ、乾あんずを食べていた時のこと。
シバの女王やソロモン王に思いを馳せ、遠い国の宮殿の夢を見ていた彼女は、目覚めてみれば何か物足りないような気がします。


私は小だんすの抽斗から古い香水を出した。外国の物がもうこの国に一さい来なくなるといふ時、銀座で買つたウビガンの香水だつた。
ここ数年間、麻の手巾も香水も抽斗の底の方に眠つてゐたのだが、いまそのびんの口を開けて古びたクツシヨンに振りかけた。
ほのかな静かな香りがして、どの花ともいひ切れない香り、庭に消えてしまつた忘れな草の声をきくやうな、ほのぼのとした空気が部屋を包んだのである。
村里の雨降る日も愉しい。



ほんの少しの香水の香りが心を満たしてくれる、静かな雨の日のひとこま。

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[2007/08/08 11:41] 片山廣子 | トラックバック(1) | コメント(2) | @
<<五時に目が覚めたので | ホーム | もしもしニコラ!>>
コメント
--初めまして(^^)。--
初めまして(^^)。TBさせていただきました。私も子どもの本や絵本が大好きです。よろしければ一度私のブログにも遊びに来てみてください。
[2008/02/10 11:43] URL | magnoria #MiGEEDp. [ 編集 ]
--magnoriaさま--
はじめまして。
ご訪問、それにTBありがとうございました!
嬉しいです(*^_^*)


絵本や児童書って、おとなになってから読み返してみると意外な発見があったりしますよね。
昔読んだ時は何ともなかったのに、今読むと泣いてしまうことも…。


後ほど、おじゃまさせていただきますね。
[2008/02/11 15:48] URL | yukinousagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
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燈火節―随筆+小説集
[2009/05/25 15:35] しゃばなしゅば書房1号
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