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そばかす先生のふしぎな学校
そばかす先生のふしぎな学校そばかす先生のふしぎな学校
(2005/11)
ヤン ブジェフバ

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「子どもの頃に読んだ児童書なんだけど、外国の学園もので、寮のシャワーからオレンジジュースが出てくる話、知らない?」

ある友人からこんな質問を受けたことがあります。
途中まで読んでやめてしまったものの、今頃になって続きが気になるとのこと。

「なのに本のタイトルが思い出せない!このままだと心残りで死ねない!」(笑)

でも、残念ながら私には心当たりがありません。
そこで、児童書フリークの友人に当たったところ、彼女も「知らない」と言います。

そうなるとますます知りたくなるんですよねぇ…。
もともと本を探していた友人よりも、私たちのほうが意地になってしまって。

後日、「復刊ドットコムの『あの本のタイトルが知りたい』というコーナーに投稿してみたよ~」という連絡が来ました。
そうしたら、わりとすぐに「この本では?」と書き込みをしてくださった方がいて。

ヤン・ブジェフバ「そばかす先生のふしぎな学校」

ポーランドの児童文学で、1971年初版、残念ながら絶版になっていました。


ところで、この話にはオチがあるんです。
タイトルが判明した後、某児童書フリークの友人が「ごめん。この本、うちにあったよ…」と表紙画像をメールで送ってきたという(笑)


復刊ドットコムさんにも多くのリクエストが寄せられているタイトルで、コメントを読むと、私の友人のように「昔読んだことがあって、懐かしくて」というもののほかに「『R.O.D』という小説の登場人物の愛読書だったから」というものもよく見かけました。
古本市場にもめったに出回らず、一度だけネットオークションに出品されているのを見ましたが、落札額は2万円という高値。
これまたたった一度だけ見たネット古書店さんのサイト(こちらはお手頃価格でした)では、オーダーしたものの、わずかな時間差で売り切れ…。
2005年に復刊するまでは、ほんとに入手困難な1冊でした。


ええ、それはもうもちろん、復刊してすぐに買いましたとも!


内容は、訳者の内田莉莎子さんがあとがきの中で「こんなおかしな童話を、いままで読んだことがありません」と述べているほど、奇想天外です。

Aで始まる名前の男の子しか入れない、クレクス先生の寄宿学校で起こる出来事が、12歳の少年アダム・ニェズグトカの視点で綴られています。


この童話がどれほど奇想天外かというと…


顔中そばかすだらけのクレクス先生は、毎晩寝る前にそばかすを全部はがして金のかぎたばこ入れにしまいます。
階段の手すりをすべり上がり、チョウチョウを食べ(この蝶は普通の蝶ではなく、なんと種があります!)、色ガラスや絵具で(ほんとに食べられる)料理を作り、
右目は自由に取り外し可能、右目だけを気球に乗せて月世界探検に送り出したりも。


言葉の最後の音しか発音できない、マテウシという名のムクドリを飼っていて、たまにそのマテウシに先生の代わりをさせたり、
「ひきのばしポンプ」という便利な道具を持っていて(ドラえもんか?!)、ちっぽけなお肉を大きくしたり、教室を広くしたりと、もう、何でもありです(笑)


良く出来た生徒へのご褒美はそばかすで、学校のシャワーからは曜日ごとに違った味のソーダ水が出てきて…


という具合に、挙げ始めるとキリがないくらいおかしなことだらけなのですが、なんといってもいちばん羨ましいのは、学校の三方を囲む塀にずらりと並ぶ「童話の国へいくとびら」です。


アダムは、先生のお使いで、マッチ売りの少女のところへマッチをもらいに行ったり、長靴をはいた猫に長靴を借りに行ったりするんですよ。


学校での出来事のほか、もとはどこかの国の王子だったというマテウシの身の上話や、空を飛べるようになったアダムがたどり着いた「犬の天国」の話や、アダムが見たふしぎな夢の話なども出てきて、このお話、いったいどこへ向かっているのやら…。
そう思い、首を傾げながら読んでいると、物語は結末へ向かってどんどん収束して行きます。


ほんとに、こんなおかしな童話、今まで読んだことがありません!
最後の章など、まるで手品を見ているようでした。


ただ、この本には、今時の児童書にはおそらくないだろうと思われる、ちょっとショッキングな描写があります。
あれほどの復刊リクエストが集まらなかったら、きっと復刊はなかっただろうなぁ…。
読んだことはないけれど、「R.O.D」という小説の作者さんに感謝!


ポーランドでは映画にもなった有名な作品だそうで、「クレクス先生の旅」「クレクス先生のがいせん」という続編もありますが、この2冊は未邦訳です。
1作目の結末がアレなので、ますます続編の内容が気になるんですが…。
学研さん、出してくれないものでしょうか?


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テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

[2009/07/26 16:45] ヤン・ブジェフバ | トラックバック(0) | コメント(4) | @
<<バウンダーズ“この世で最も邪悪なゲーム” | ホーム | 2歳になってた…>>
コメント
--確か…--
静岡の小学校は水道を捻ると…茶が出るとか
和歌山にはミカンジュースが出る学校もあるとか
面白いですよね(笑)

ところで、少々質問なんですが…
小学校低学年の少々お転婆な女の子が喜びそうな面白い童話ってあります?
普段、本なんぞ読まないタイプなんですが
童話屋さんへ連れていったら夢中で色々と読んでいたらしく
ちょっとプレゼントしてあげたいな~って思っているのですが…
童話。全然解らん(ハハハハハハ)
いえ。面倒なお話しなんで深く考えないでもOKどす。asagiどんの好きな童話があれば、教えて欲しいの~っと思ったんです~
[2009/07/30 15:03] URL | 満天 #- [ 編集 ]
--満天さんへ--
満天さん、こんにちは♪

>和歌山にはミカンジュースが出る学校もあるとか

えーっ!私、和歌山出身なんですけど、知りませんでした!
有田市あたりかしら?
羨ましいな~。

>童話

たぶん、私の趣味とお子さんの趣味とでは違うと思うので、娘に聞いてみましたら、定番だけど「エルマーのぼうけん」が面白いと言っておりました。
あと、「もりのへなそうる」
これは、小学校低学年の時、娘の友だちのすごく活発なお嬢さんが大好きだったそうです^^
ロングセラーの「いやいやえん」も面白いと思いますが、これはもしや、もっとちいさいお子さんに読み聞かせてウケる童話かも…。

私は、安房直子さんの「ライラック通りのぼうし屋」とか「ハンカチの上の花畑」とかが大好きなんですが、これはもうちょっと大きいお子さん向けかなぁ。

戸田和代さんの「きつねのでんわボックス」は、小学校低学年でも読めると思いますが、これは寧ろおとなが読んで号泣する本です(^^;
まともに読み聞かせできた例がない…。
[2009/07/30 16:35] URL | asagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
--おお~~~--
さっそく、色々と教えていただき
ありがとうございます。
いや~~なんか…私の方がソソられる(笑)
娘さんにまで聞いてくれて、申し訳ないやら
ありがたいやら。嬉しいどす~~~~

最後の「きつねのでんわボックス」(フフフフフ)
親が泣いて読めない童話ってのがエエの(笑)
必ず贈ろうっと(アハハハハハ)
[2009/07/31 14:32] URL | 満天 #- [ 編集 ]
--満天さんへ--
こちらこそ、わざわざありがとうございます~^^

>「きつねのでんわボックス」
せっかくだから、満天さんも是非読んでみてください♪
読み聞かせボランティアをしている私の友人にプレゼントしたことがあるのですが、やっぱり号泣してしまって、何事かとご主人に心配されたらしい(笑)

…あ、でも、読む前から「泣く」って脅されると、実際読んだらそうでもなくなるかな~?
言うんじゃなかった!
[2009/07/31 15:05] URL | asagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
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