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いたいけな瞳 1
いたいけな瞳 1 (ぶーけコミックスワイド版)いたいけな瞳 1 (ぶーけコミックスワイド版)
(1991/03)
吉野 朔実

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これも、「ECCENTRICS」と同じ段ボール箱に入っていた、十年越しの積ん読本。

集英社ぶ~けコミックスワイド版では全8巻。
現在は小学館から文庫版が全5巻で出ている。


可愛い、不思議な、切ない、おかしい、怖い…いろんな味わいの短編が、全31話。
各話に全く関連がないのかと思えば、同じキャラクターが別の話にも登場していたり、後に描かれた「ECCENTRICS」のキャラクターが登場する話があったりと、どこかで繋がっているらしい吉野ワールド。

どのキャラが何話と何話に登場したかなど、再読したくなった時のための、寧ろ自分のための覚え書き。第一弾。



集英社版の第1巻には4編が収録されている。


・第1話 「ラブレター」

扉絵を入れてもわずか11ページ。
全ページカラーで、どこをとっても可愛いとしか言いようがない。

動物園のペンギンの檻の前で、恋人を待つ少年。
約束の時間が過ぎてもなかなか現れない彼女。

少年の心に広がる不安と、ほわほわした回想。


真昼の空にも 星は光る
それは 君を恋する気持ちに似ている



個人的には、ひそかに飛ぶ練習をしてるペンギンがいちばん可愛かった(笑)
あと、くたーっとのびてるのも好き。



・第2話 「幼女誘拐」

物騒なタイトルだけど、ほんとに誘拐されるわけではないので…


ちょっとだけ 死んでみる

お母さんの声で 生き返る



子どもの発想って、面白いけどちょっとコワい。
死んだふりをして、お母さんに見つけてもらおうとする つぐみちゃん。
いろいろと演出に凝ってみるけど、当然一度も成功しない。
そりゃそうだ。ヘンなとこで寝てる子にしか見えない(笑)


「お母さん つぐみより先に死なないでね」

「子供の方が先に死ぬなんて それは親不孝というものよ」

「お母さあん」

「やあよ それだけはいや」



あ、なんか デジャヴ…。
横から顔を出したお父さんの本音のつぶやき「うんて言っときゃいいのに…」が、手書き文字で控えめに書かれてて笑った。

そうだったそうだった。子どもの頃、何が怖いって、お母さんが死んじゃったら…と考えるのが何より怖かった。

でも今は、つぐみちゃんのお母さんと同じように返してしまう。
子ども相手だからって、その場しのぎで「うん」なんて言えない。
言霊を信じているから、縁起でもないことは口にしたくないしねぇ…


電柱の向こうに見える影は、子どもの漠然とした不安や恐怖を象徴しているのか、それとも…


実はなんでもないのかもしれない。だけど、ちょっと怖い、意味ありげなラスト。



・第3話 「愛の名のもとに」

地球は 火星よりも幸せだろうか?

地球は 金星のように 眠りたがってはいないだろうか?



…なんてことを考えてる、目覚めながら眠っているような、およそ生きているものに一切興味がなさそうな男。
小学校時代のあだ名は「セイジ」。音楽の時間はいつも指揮者だったから。

そんな男が少女の奏でるチェロの音に「起こされる」


小学校の時のことを何も覚えていないセイジ(注:記憶喪失ではない。他人に興味がないだけ。)が、とうとう一度も登校しなかった、出席番号の最後の「渡辺月彦」という名前だけは覚えていると言う。


セイジの本名も、バイト先で再会した小学校時代の同級生の名前も、最後まで出てこない。

その同級生が、セイジとの別れ際、手を振りながら笑って言う。


「そうだよ オレ クラス中の奴に アダ名つけまくったの
でも 皆 自分のアダ名はおぼえてても つけた人間のことは 忘れてるの

オレは皆のこと 憶えてるのに
誰も オレのことは 憶えてないんだ
まあ そんなもんかもな」



切ないなぁ…
お調子者だけど、親切で気の好いヤツなのに。


「世界が壊れた」その時、セイジの表情がやっと血の通った人間らしくなる。

セイジが夢見ていたパーフェクト・ワールドより、それが壊れた後のほうがずっと美しい。


…地球が、熱帯雨林やサンゴ礁のことを「うっとうしい黴」みたいに思っているかどうかはともかく(笑)
人類が地球のガン細胞だってことは悲しいことに間違いないけれど、だからってサイボーグみたいには生きられないよねぇ。人間なんだもの。



・第4話 「自殺の心得」

とある駅のホーム。

自分をふった男の目の前で、電車に飛び込んでやろうと目論む女。
その女に「背中押してやろうか?」と声をかける見ず知らずの男。


深刻な状況のはずなのに、ふたりのやりとりがまるで喜劇なので、油断した。

ラストにびっくり。
えーっっっ!そうだったの?!


そういうこともあるんだ


環状線の駅ってところがまたお見事。

ラストに至るまでの経過は、人によって解釈もいろいろだろうけど、結末は変わらない。

キツネにつままれたような、手品を見せられたような、夢から覚めた後のような…

この作者は、読者に想像の余地を残すというか、ちょっとした混乱をスパイスにするのが上手いなぁと思う。


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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:本・雑誌

[2010/06/23 16:00] 吉野朔実 | トラックバック(0) | コメント(0) | @
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