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幻想の挿絵画家 カイ・ニールセン
幻想の挿絵画家 カイ・ニールセン幻想の挿絵画家 カイ・ニールセン
(2010/11)
海野 弘

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19世紀後半から20世紀初頭にかけての挿絵黄金期。

カイ・ニールセンは、アーサー・ラッカムやエドマンド・デュラックと並んで人気を博した画家である。

新書館の絵本「太陽の東・月の西」で一目惚れして以来、数少ない彼の絵本をせっせと集めてきた。

後に新装版が出たものもあるが、一時はほとんどが絶版だったので、根気よく 手頃な価格の古本を探し続けた。


2006年にDover社から画集が出たが、それは薄いペーパーバック。

なので、昨年 マール社から この画集が出た時は嬉しかった。160ページ!

カラーの挿絵だけでなく、白黒のミニカットも収録され、それぞれに丁寧な解説が付けられているし、各章の初めには 挿絵の元となった物語のあらすじも掲載されている。


「おしろいとスカート」 「太陽の東、月の西」 「ハンス・アンデルセンの妖精物語」 「ヘンゼルとグレーテルとその他の物語」 「レッド・マジック」 「千夜一夜物語」 「死者の書」


…と、最後まで通して見て、あらためて「太陽の東 月の西」は ニールセンの最高傑作だと思った。

日本の浮世絵の影響が最もよく現れているのも「太陽の東 月の西」だと思う。

北斎の絵を思わせる波や岩や木に、アール・ヌーヴォーの線画が融合したような、なんとも不思議な雰囲気の 繊細な美麗画である。


だから、「ハンス・アンデルセンの妖精物語」以降の 輪郭線がなくなった絵は、ちょっと…いや、かなり 物足りない。

解説を読んで初めて知ったが、19世紀には 印刷技術の限界から、本の挿絵は線で表現するしかなかったのが、20世紀には印刷技術が向上し、線ではなく面の表現が可能になったことも一因らしい。


でも、なぜだろう?輪郭線のなくなった「ハンス・アンデルセンの妖精物語」以降の絵よりも、「太陽の東、月の西」や「おしろいとスカート」の挿絵のほうが、断然新しく見えるし、生き生きとして美しい。




「おしろいとスカート」より前に発表された「死者の書」や、ニールセンの最後の本である「レッド・マジック」までが網羅されたこの画集、ファン垂涎の一冊ではあるが、難点がひとつ。

「原書の風合いを残すため」らしいが、印刷のズレが かなりある。

繊細な作風の絵だけに、この線のブレは痛い。

「原書」よりも「原画」に忠実なほうが、ファンとしては嬉しかったが…


この画集に比べると 点数は かなり少ないが、Dover社の「Nielsen’s Fairy Tale Illustrations in Full Color」のほうが、印刷は美しいと思う。


でも、海野弘さんの丁寧な解説は とても楽しめた。


王宮の野外劇場で演じられる宮廷劇のセットなどを思わせる。
ニールセンの絵は舞台をのぞいているかのようだ。



ほんとにそんな感じ。1920年代より前の絵は、どれも 舞台劇の一幕を切り取ったかのよう。

ただ、P.58の「白い国の三人の姫君」の中の1シーンの解説「頭のまわりの黄色い円は帽子だろうが、」とあるが、あれはどう見ても盾だと思う。



Nielsen's Fairy Tale Illustrations in Full ColorNielsen's Fairy Tale Illustrations in Full Color
(2006/06/22)
Kay Nielsen

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テーマ:画集・美術書全般 - ジャンル:本・雑誌

[2011/04/01 16:45] カイ・ニールセン | トラックバック(0) | コメント(4) | @
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コメント
--美しい本・・・--
asagi様、こちらでもこんにちは!
この画家さん、あんまり知りませんでしたが、
ル=カイン、ラッカムの好きな私としましては、惹かれますね。
「太陽の東 月の西」は好きなジャンルのお話なので、
絵本が欲しくなってしまいます、お高いですけど。

グリム&ル=カインの「12人のおどるおひめさま」は持ってますが、
「おどる12人の姫君」もロマンチックな絵ですね。
カインも東洋的な作風がありますが、
この方浮世絵を勉強されてたんですね、すごい!

いろいろ検索してしまうと散財してしまいそうなので、
今はやめておこうかな・・・
私としては過去にラッカムの「ウンディーネ」を
2500円(古本)で買ったのが精一杯で、
これ以上はなかなか手が出せませ~ん。



[2013/08/08 16:12] URL | みこ #nLnvUwLc [ 編集 ]
--みこさんへ--
こちら記事にもコメントありがとうございます!

アーサー・ラッカム、私も好きです!
「ニーベルングの指輪」の表紙絵はため息ものです。
ル・カインは、高校生の頃「いばらひめ」の表紙に一目惚れして薄いペーパーバックの英語の絵本を買いました。

「太陽の東 月の西」は、新書館から出ていた絵本が ニールセンの絵はもちろん岸田理生さんの訳が素晴らしいのですが…

もしどこかの図書館で見かけられたら是非手にとってみてください。
[2013/08/09 16:12] URL | asagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
--探してみますね~。--
図書館で探してみます、「太陽の東 月の西」。
楽しみが一つ増えました~。

ル・カインは、高校生の頃「12人のおどるおひめさま」の表紙に一目惚れして当時高い洋書(ドイツ語版)を買いました!
(清水の舞台から飛び降りるような決意でした。)
asagiさんと似ていますね☆

[2013/08/09 17:13] URL | みこ #nLnvUwLc [ 編集 ]
--みこさんへ--
ほんとだ!似てますね^^
[2013/08/14 16:45] URL | asagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
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