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チカちゃんは四年生
チカちゃんは四年生 (子どもの文学 5)

那須正幹さんといえば「ズッコケ三人組」シリーズが有名ですが、私が小学生の頃、図書室で何度も借りたのは「チカちゃんは四年生」でした。

残念ながら、ズッコケ三人組のように文庫化もされているミリオンセラーのシリーズとは違って、とっくの昔に絶版になっています。

それを 先日、たまたま古本で見つけて、懐かしくなって購入。

奥付けを見ると1979年6月の11刷。初版は1975年です。

ン十年ぶりに再読してみたら、第四話のオムライスの話以外はほとんど覚えていませんでした。あんなに好きだったのに。

それでいて、読んでいるうちに あの頃の学校の匂いとか空気とかがじわじわと蘇ってきて 郷愁を誘われます。



・ 習字道具を入れた手さげぶくろの底に 白い封筒を見つけたチカ子。

開けてびっくり。なんとそれはラブレターでした。

不細工ではないけど特別美人でもなく、決して目立つタイプではないチカ子が、思いがけずもらったラブレターに虚栄心をくすぐられ、ちょっとだけ自慢してみたくなったのが運のツキ。

こっそり親友に見せれば、「だれなの、こんないたずらしたの。」なんて言われて、挙句の果ては学級会にかけて犯人を捜そうとまで言われる始末。

差出人の名前のないラブレターをめぐって、四年一組は大騒ぎになります。 (第一話「おかしなラブレター」)



・ 妹のヒトミが犬を飼いたいとごねまくった結果、チカ子の家では犬を飼うことに。

お父さんが知り合いからもらってきた子犬を見て、チカ子は その顔が誰かに似ているような気がします。

よくよく眺めれば、クラスメイトの鈴木サキ子にそっくりではありませんか。

クラス中でいちばん背が高く、言葉遣いもやることも男の子みたいなサキ子は、女子には慕われ男子には一目置かれていましたが、チカ子はどうにも好きになれません。

子犬に「サキ」と名付けたチカ子は、サキ子に言えない分、子犬に説教してささやかな憂さ晴らしをするのでした。

ある日、ヒトミが 今度は子猫を拾ってきて、それ以来鎖で繋がれるようになったサキは、しばらくするといなくなってしまいました。

チカ子がさがしても見つからず、一夜たっても戻って来なかったサキの消息を、チカ子は意外なところで耳にします。 (第二話「のっぽのサキとチビのサキ」)



・ 毎年夏休みには、チカ子は お母さんの故郷の村に二週間くらい遊びに行きます。

お母さんの実家は村でただ一軒の散髪屋さんで、おじいちゃんが一人でお店を切り盛りしているのでした。

おばあちゃんが亡くなってからは、お母さんの妹のタエ子おばちゃんが家事をしています。

おじいちゃんの家の隣には、チカ子より二つ年上のユキエという女の子がいて、夏休みはいつも一緒に遊びます。

ユキエの兄のカズヒロさんも、去年までは時々二人に付き合ってくれたのに、今年は人が変わってしまったように いつも不機嫌で、細かいことで怒ってばかり。

大学受験に失敗して浪人しているのが原因らしいのです。

ある日、カズにいさんが一緒に行ってくれないと言うので、チカ子とユキエは二人っきりでカンムリ山の向こうの谷までクワガタを捕りに出かけるのですが… (第三話「子おいひも」)



・ 十二月四日はチカ子の誕生日。

毎年 家に友だちを招いて誕生会をするのですが、今年は その準備をチカ子が一人ですることにしました。

最近アルバイトを始めたお母さんに代わって 家事をするようになったチカ子は、料理の腕もめきめきと上達してきたのです。

そんなチカ子の一番の得意料理がオムライスで、家中で大評判だったため、誕生会にはみんなにオムライスを食べてもらうことにしました。 (第四話「チカ子のオムライス」)





第一話を読んだ うちの娘が「チカちゃんがかわいそう!」と憤慨してましたが、確かに。

なーんか、小四にして女の子のドロドロとした嫌ぁな部分丸出しのクラスメイトにはむかっ腹が立つし、男子は男子でデリカシーのなさとバカ丸出しの幼稚な態度にイラッとくるしね。

でも、このお話は結末が良いんです。




第二話は ヒトミの身勝手さと それをちゃんと叱らないどころか助長するような 両親のぬるい態度がまた腹立たしいお話でした。

子ども特有の気まぐれで残酷な一面をヒトミが体現していて、それを見ていたチカ子が、元は犬嫌いで飼うのを反対していたにも関わらず サキに同情的になり、ヒトミが放り出してしまったサキの世話を代わりにするようになります。

苦手なクラスメイトのサキ子と、サキ子によく似た子犬のサキと。

のっぽのサキとちびのサキを繋ぐものは、チカ子の「顔が似てる」という印象だけだったはずが、いつの間にやらチカ子という枠を飛び出して不思議な縁で繋がってしまったようです。

子ども心に、魔法にかけられたような不思議な気がする結末でした。




第三話を読んでいるうち、あの頃の男の人はたいてい煙草を吸ってたなぁと、バスにも電車にも灰皿が備え付けられていたのを思い出しました。

このお話のカズヒロさん、去年高三だったってことは今も当然未成年。

なのに妹に煙草を買いに行かせて、勉強部屋で煙草吸ってても家族の誰もつっこまないところに時代を感じるというか。

世間的に 高校卒業したら煙草オッケーな風潮だったんだろうか?今では考えられないけど。

受験に失敗してすっかりやさぐれて、周りの人間からしたら鬱陶しいことこの上なかったダメ男が、最後に やる時はやるんだというところを見せてくれました。


「赤チン」って、今の子どもには何のことだかわからないだろうなぁ。



子どもの頃、私がいちばん好きだったのが第四話。

お母さんにおかずを何にしようか相談されたり、献立を考えて適当に材料を買ってきてと頼まれるチカ子が ちょっと羨ましくて。

そうか。四年生にもなるとお料理くらい一人で出来ないとダメなのかと、チカ子と同じようにオムライスに挑戦してみたりしました。

そうするとこれが意外と簡単に出来たりして。


チカ子の誕生会はちょっと意外な展開になりますが、それも子どもの私には目からウロコの発見でした。

さすがに、オムライスにお醤油をかける人には未だに会ったことありませんが(笑)



全四話、小学四年生の女の子の微妙な心の揺れを捉えたエピソードに、当時の私はとても共感し、繰り返し読んではチカ子と一緒に喜んだり怒ったり悲しんだりしたのでした。



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テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

[2011/07/19 17:20] 那須正幹 | トラックバック(0) | コメント(0) | @
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