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RDGレッドデータガール はじめてのお使い
RDGレッドデータガール  はじめてのお使い (角川文庫)RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫)
(2011/06/23)
荻原 規子

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レッドデータブック…絶滅のおそれのある野生生物の情報をとりまとめた本で、国際自然保護連合(IUCN)が、1966年に初めて発行したもの。
IUCNから発行された初期のレッドデータブックはルーズリーフ形式のもので、もっとも危機的なランク(Endangered)に選ばれた生物の解説は、赤い用紙に印刷されていた。



しょっぱなの この用語解説から、ヒロインは絶滅危惧種に例えられるほどの稀少な能力を秘めているのだろう とは見当がつく。

それはその通りだったけど、その能力というか、彼女が「稀少」であることの理由(内容?)となると、想像の斜め上だった。


世界遺産に認定された熊野古道、玉倉山にある玉倉神社に 宮司である祖父と二人で暮らしている 鈴原泉水子(いずみこ)。

中学三年生になるまで 山頂の家と麓の中学とを往復するだけの生活。しかも交通手段が他にないため、神官の一人である野々村に 自家用車で送迎される毎日である。

腰の下まで届く長いおさげ髪と赤い縁の眼鏡という、特徴的ではあるがぱっとしない容貌に 成績もそこそこ、おまけに極度の引っ込み思案。

そんな泉水子に、父が東京の高校への進学話を持ってくるが、地元の高校への進学を希望していた泉水子は断固拒否する。

ついでに少しずつでも自分を変えていこうと前髪を切ったその日から、泉水子の周りで不思議なことが起こり始めるのだった。

授業でパソコンを使えば学校中のパソコンが壊れてしまい、その後に父の友人である相楽雪政が父の代理で泉水子を迎えに現れる。

(この時点で、実はもっと深刻かつ不思議なことが起きているのだが、泉水子たちがそのことに気付くのはもっと後。)

雪政は 泉水子と同い年の息子の深行(みゆき)を、下僕として一生 泉水子に付き従わせると言う。

そのために今通っている私立の高校をやめさせて、泉水子の通う粟谷中に転校させるというとんでもない提案に、当然、泉水子も深行も猛反発するのだが…






「玉倉山」「玉倉神社」というのは、奈良県吉野郡十津川村の「玉置山」と「玉置神社」がモデルだと思われる。

そして、泉水子が進学を希望していた「外津川高校」は「十津川高校」。

深行の通っていた「慧文学園」は「智辯学園」がモデルだろうか。


勾玉三部作や風神秘抄が好きなので、現代が舞台となるとどうかなぁ…と、あまり期待せずに読み始めたが、面白かった。

いつの間にか、日常に じわじわと非日常が侵食してくる。

それが不自然ではなく、ほんとうに「いつの間にか」なのだ。


泉水子の気持ちも、深行の気持ちも どちらもよく解る。


見目も良ければ頭の出来も良い深行が、どこからどう見ても並か 下手をすると並以下の泉水子の下僕扱いをされればカチンとくるし、泉水子に非はなくとも疎ましく思えてくる。

しかもそれが コンプレックスの対象たる自分の父親の言葉だ。

そして泉水子にしてみれば、自分の容姿も性格も 他人に言われるまでもなく承知しているし、自分が特別だなんて露ほども思っていないのに、どうして深行に そこまで言われなければいけないのか。

雪政の申し出は、泉水子には(読者にも)理解不能で はた迷惑なだけなのだった。

修学旅行先の東京で目の当たりにした不可思議な現象を経て、泉水子と深行 双方が歩み寄りを見せるまでは、二人の仲はこれ以上ないほど険悪である。



泉水子の血筋に関わる大いなる秘密と山伏との関係がなんとなく判ってきたあたりから、物語は予想もしなかったほどスケールを広げていく。

そんなグローバルな話だったとは…



姫神。神霊。泉水子の髪に封印されたもの。

舞台が現代でありながら、勾玉三部作や風神秘抄の世界に通じるものがあり、特に泉水子の舞が及ぼす力などは 風神秘抄の糸世のそれに重なる。


厄介ごとが一つ片付いたものの、まだまだ謎だらけの シリーズ1冊目。

物語がどういう方向に進んでいくのか、まるで見えないのが また嬉しい。


2冊目までは文庫化しているが、3冊目以降も早く文庫化してくれないかなー。




玉倉山の山頂の様子など読むと、十津川村の玉置山に登ってみたくなる。

内陸の奈良県にあって、玉置山の頂上からは 天気が良ければ熊野灘が遠望できるという。


母方の祖父が十津川村の出身だったので、私は勝手に十津川村に親近感を持っていたりする。

が、祖父は若い頃に和歌山に養子に来たので、残念ながら十津川にいるだろう親戚とはまるで交流がない。

和歌山に来てしばらくは多少なりとも行き来があったのかもしれないが、母の代にはすっかり疎遠になっていたらしい。

だから観光客としてしか十津川村を訪ねたことがないのだけれど、この本を読んでいると、なんだかとても懐かしい慕わしい場所に思えてくるのである。


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テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

[2012/04/09 16:51] 荻原規子 | トラックバック(0) | コメント(2) | @
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コメント
--玉置神社--
10年ほど前に十津川温泉に泊まったことがあり、玉置神社にも参拝しました。
去年の台風では大変だったと聞いています。
とても美しいところなので、また行きたいと思っております。
露天風呂から眺める星空がとてもきれいでした…。
[2012/04/10 02:46] URL | ばなな #- [ 編集 ]
--ばななさんへ--
こんにちは。

私は日帰りばかりで、泊まったことがないのです。

川原でバーベキューとか、例のつり橋目当てとか。
そうそう、つり橋だけは 懲りもせず行く度にわあわあ言いながら渡ってます(笑)

なのにどうしてか玉置山には登ったことがないんですよ。

去年の台風、私の実家のある町もかなりの被害があったのですが、十津川や那智勝浦はもっとひどいことになっていて。
今年に入って警戒区域が解除になったと聞きましたが、その後 復興の状況などは報道されず…

村や観光協会のホームページを見る限り、普通に遊びに行っても大丈夫みたいですが、なんだか気が引けるんですよね。

五月の玉置山は石楠花が見頃らしいので、心惹かれつつも(^^;
[2012/04/11 16:20] URL | asagi #9kA7E2gM [ 編集 ]
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