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さんしょっ子
さんしょっ子さんしょっ子
(1989/07)
安房 直子、いもと ようこ 他

商品詳細を見る

さんしょっ子は、サンショウの木の精で、みどりの着物を着たちいさな女の子です。


さんしょっ子の住むサンショウの木は、貧しいお百姓の畑の真ん中に立っていました。
サンショウの木の下では、その家の娘すずなが、茶店の三太郎を相手にままごとをしたり、お手玉をしたりして遊びます。
さんしょっ子はいつも、木の上から二人を見ていました。


そして時には、二人が置いていったままごとの道具で遊んだり、すずなのお手玉をくすねたり。
その度にすずなは、「どうして、なくなるんだろう」と首を傾げるのです。


やさしい日々はゆっくりと過ぎてゆき、やがて、すずなは美しい娘になり、三太郎はりっぱな若者になりました。
そして、さんしょっ子は、人の目には見えない透き通った緑の光に。


安房直子さんの童話は、夢のように美しいばかりでなく、時に真綿に包んだ針のように、チクリと胸を刺す何かを含んでいます。
それは、厳しい現実だったり、人間のどうしようもない弱さや愚かさだったり。
童話という枠の中で表現されるそれは、童話だからこそ余計に際立つようにも思えるのです。


三太郎のところへお嫁に行くものと、村の誰もが思っていたすずなは、隣村のお金持ちに見初められ、うららかな春の日に嫁いでゆきます。
馬に乗った綺麗な花嫁さんは、一度も三太郎を見てはくれませんでした。
そして、「さんたろちゃん。」と呼びかけるさんしょっ子に、三太郎は一度も振り向いてはくれませんでした。


馬につけられた鈴の音が本当に聞こえてきて、それがいつまでも耳の底に残るような、切なくも美しい光景です。


さんしょっ子の、恋と呼ぶにはまだ淡い、仄かな想いが、傾きかけた三太郎の茶店を救うことになるのですが、三太郎は最後までそのことに気付かないまま。


ひとりでさびし ふたりでまいりましょう
見わぁたすかぎり よめ菜にたんぽ
妹のすきな むらさきすみれ
菜のはなさいた やさしいちょうちょ
九つ米屋 十までまねく



すずなが、そしてさんしょっ子が、お手玉をしながら歌ったこの歌、安房さんの創作なのでしょうか。
それとも、本当にどこかの地方にこんな数え唄があるのでしょうか。


この唄も含め、お手玉のエピソードは秀逸です。


メロディーを知っていたなら、読み聞かせの時に、このやさしいわらべ唄を娘に聴かせてやれたのにと、惜しく思います。
ただ読むだけだと雰囲気が出なくて、勿体ないような気がして…。


いもとようこさんの絵、表紙は薄緑の靄に包まれたようなさんしょっ子で、裏表紙はそれと対になるようなすずなです。
鮮やかな緑ではなく、ちょっと渋くて淡い緑色と、流れるような筆書きの題字が、古き佳き日本を思わせてくれる素敵な絵本。
Amazonにも絵本ナビにもbk1にも、画像がないのが残念です。


おとなの私は、これを読んで、どこか懐かしいような切ないような気持ちになるのですが、子どもは何を思うのでしょうか。

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テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学

[2007/12/14 22:11] 安房直子 | トラックバック(0) | コメント(2) | @
<<まほうのあめだま | ホーム | りんごのきもち>>
コメント
--ご無沙汰してました。--
しばらくROMばかりになっていまして、ごめんなさい。


このお話、手持ちの童話集にも、そして某教育番組の
どこかの番組とか、確か弟の時代になると思うんですが
国語の教科書に(こっそり、読んでいたんですよ;。)
載っていた様な覚えがあります。



安房さんのお話は、確かに現実的な事だとか
人間の嫌な部分が、ちらりと含めて書かれていますよね。
昔話でもそういった事と、道徳的な事を絡めているものも
あったので、私は違和感は無かった方でしたが
たまにそれが話の筋上、浮かび上がっているものも
あったりで、酷な気分になってしまった事もありました;。


いもとさん版の「さんしょっ子」ですが、本屋さんで
拝見した事があります。
そういえば表紙、どんなのだったっけ?と思って
いもとさんの公式サイトに見に行きましたら、そちらで表表紙だけでしたが、ありましたよ(^-^)。
いわさきちひろさんに近い感じのタッチと、優しく
落ち着いた色使いがいいなぁ、と思いました。


またも、余談ですが・・・。
実は、いもとさんの画も好きでして、見かけると
手に取っている事が多いんですよ(苦笑)。
特に猫の画が好きで、貼り絵で使われている
和紙の繊維で、毛並みを表現しているのがいいなぁ、と
思ったのが始まりでした(笑)。


最近は、某教育番組の「いないないばぁっ!」
の童謡コーナーで、アニメとしても放送されていまして
ここで、いもとさんの画を堪能してたりです(^-^*)。


あと、もうひとつだけ追伸を。。。
(毎回、長くなってごめんなさい(;_ _)。)


以前いただいた、こちらでのコメントレスの


> 教科書に載っていたあまんきみこさんの
> 作品というと「白いぼうし」でしょうか?

ですが、そうです(*゚▽゚)*。_。)。
私もその冒頭と、あと何かうろ覚えなのが残っています;。


で、弟の時代でも、それが載っていた気がします;が
なんにせよ、いいものとして残されていってたとしたら
嬉しいですね。
[2007/12/17 01:36] URL | 未森 奏 #- [ 編集 ]
--こちらこそ。--
未森さん、こんにちは~。


私も、このお話、最初は絵本ではなく、「風と木の歌」に収録されているのを読みました。


辛い現実や人間の愚かしさなんかは、昔話でもよく見られるんですけど、私はなぜか、安房さんのお話にそういうのが出てくるとドキッとするんですよ。


同じく「風と木の歌」に収録されていた「夕日の国」を読んだ時などは、胸の中がスッと冷えるような気がしました。


そういうところもまた、安房さんの作品の魅力なんですけど。


いもとようこさんの猫の絵は、私も好きです!
貼り絵ではありませんでしたが、「まほうのあめだま」の猫が可愛かったですよ~。


そうそう、私も以前はその童謡コーナーをよく観てました。
そういえば、いもとさんの絵、よく出てきましたね。


「白いぼうし」
私は、冒頭の会話と、「よかったね」「よかったよ」がものすごく印象に残ってますe-343


[2007/12/17 13:00] URL | yukinousagi #- [ 編集 ]
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